バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)の買い時？

大勢の方が好きなように私も高配当株が好きです。キャピタルゲイン狙いもいいですが、インカムゲインは定期的に収入を得ることができるからです。

米国における高配当株ＥＴＦはＳＰＹＤ，ＨＤＶ，ＶＹＭが有名です。

ＶＹＭは日本人の間でも高配当として有名なＪｏｈｎｓｏｎ＆Ｊｏｈｎｓｏｎ、ＡＴ＆Ｔ、Ｐ＆Ｇなどが組み込まれています。下の表は2020年6月13日におけるＶＹＭを構成する上位10社です。個別に投資してもよいですが、気軽に分散投資でいる点でＥＴＦは優れてると思います。

配当金と株価

下のグラフは5年分のＶＹＭの配当金と株価の関係を示したものです。株価の上昇とともに分配金も右肩上がりであることがわかると思います。2018年のクリスマスショックのような短期的な場面では、株価が下落しても配当金が維持（または運よく？上昇）しています。ただ、2020年3月はコロナショックで株価が下がり、加えて配当金もガクンと落ちています。

しかし、6月に入り、分配金が0.8368ドルと復活、かつ、最高額を更新しました。それでも株価は70ドル台と低迷しています。ＶＹＭそのものは、複数の企業の株価の集合体なので、株価と配当金が連動すること言うこともないだろうと思います。

配当利回りと株価

ＶＹＭの過去5年間の平均配当利回りは3.11％です。

次のグラフは配当利回りと株価の関係を示したものです。ＶＹＭは年4回の配当があるため、その時の配当を4倍し、その日の終値から配当利回りを算出したものです。過去一年分の配当を合計して配当利回りを求める方法もありますが（楽天証券の方式がこれ）、買い場を探すのであればミクロな視点に立った方がよいだろうとの判断でその時の株価を4倍することにしました。

平均利回りよりも利回りが高い時に購入するということは、割安な時に購入できている可能性が高いと思います。例えば、2018年12月のクリスマスショックの時には、株価が75ドル程度まで下がり、一方で、配当利回りは4％程度まで上昇しています。こういう時にＶＹＭを購入しておけば、その後、株価が上昇し一見配当利回りが下がったように見えますが、自らが購入した株価を基に考えると高い配当利回りを維持できる可能性があると思います。

現にコロナショックを除けば、ＶＹＭの配当金は右肩上がりの傾向にあります。

2020年3月は配当金が少なかったので、利回りは低かったですが、6月の分配金は、0.8368ドルと最高値でした。それに伴って、配当利回りも4.3％に上昇しました。

コロナショックの暴落時は買いなのか？

これは誰にも分りません。2020年3月時においては、株価が79ドル、配当利回りが2.79%まで落ちています。クリスマスショックの時は、株価が下がって利回りが上がる傾向がありましたが、コロナショックでは、株価も利回りも下がっています。

上述した配当利回りが高い時に購入するというのがセオリーだと思います。そうだとすると、配当利回りが平均の3.11％を下回る現状では購入を控えた方がよいのではないかとの判断も働くと思います。これはこれで、一つの案だと思います。現状、コロナショックのため、今後どのようなことが起こるのか全く想定できないからです（もっとも通常時でも未来を予測することなんてできませんが）。

ただ、今回の配当利回り下落の要因は、企業の業績悪化もありますが、将来に備えて配当金を渋る企業も多々あることだと思います。会社がつぶれてしまっては元も子もないので、そのような選択も一つだと思います。

もっともこのような減配は一次的なのではないかと思っています。私は預言者ではありませんが、コロナのために未来永劫、このような生活が続くとは思いませんし、企業活動が再開すれば、いつかは元通りに戻るだろうと思うからです。加えて、ＶＹＭは高配当株で構成されており、高配当株はＳ＆Ｐ５００やダウ平均に比べて、回復がかなり遅いです。そうであれば、現時点での配当利回りは低いですが、株価も下がっている状況でＶＹＭをある程度購入しておくのも戦略の一つではないかと思っています。

7月24日更新：株価は3月と6月とでほとんど変更ないですが、配当利回りは4.3％と上昇しております。7月24日現在では、82ドルまで株価は上昇しています。今後とも伸びていくことを期待いて、余裕があるときに買い足していく予定です。