S&P500の投資信託(eMAXIS Slim等)とETF(VOO等)のいずれがいい?

投資

投資対象としてS&P500の人気があります。

S&P500はアメリカのNY証券取引所などに上場している代表的な500銘柄をベースに算出された時価総額加重平均型株価指数です。

本投稿で検討するのは次の二つです。

①S&P500に投資するなら、投資信託で経理率が低いemaxis slim米国株式(S&P500)と米ドルで米国市場でETF(VOO S&P500)のどちらか。

②どの証券会社を通じてどこに投資するのが理想的か。

 結論としては、VOOをSBI銀行経由で両替して、SBI証券で買うことです(NISA除く)

投資信託ならどれを購入するか

まず、国内の投資信託ですが、信託報酬が低いのがSBIバンガードになっています。

もっとも、2番手のeMAXIS Slimとの差は0.003%しかありません。しかも、eMAXISシリーズは同等の他の投資信託よりも信託報酬を下げることを目標としているので、そのうち、信託報酬が0.0938%になるものと思われます。そして、現時点では、SBIバンガードはSBI証券でしか購入できないようなので、日本代表投資信託としてはeMAXIS Slimを押したいと思います。

銘柄信託報酬
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)0.0968%
SBIバンガード(S&P500インデックスファンド)0.0938%
iFree S&P500インデックス0.2475%
NZAM・ベータ S&P5000.264%
つみたて米国株式(S&P500)0.22%

ところで、その他の投資信託は、0.2%も信託報酬がかかるので、お話になりません。なぜなら、長期保有を念頭に置いた投資信託では、継続的に取られる信託報酬は馬鹿になりませんし、仮にS&P500 に対する連動性が同一であれば、経費が安いに越したことないからです。

米国のETFなら、どれを購入するか

次に、米国のETFについて検討を加えたいと思います。2020年5月5日現在、それぞれの信託報酬及び配当利回りは下記の通りとなっております。過去にはIVVの方が配当利回りがVOOよりも良かった時もあるようですが、現時点では信託報酬及び配当利回りにおいてベストな選択となると思います。そうであれば、米国ETF代表はVOOということです。(^^)/

銘柄(ティッカー)信託報酬配当利回り
SPY0.0945%2.04%
IVV0.04%2.25%
VOO0.03%2.59%
*2020年5月5日現在 配当利回りは1年の配当を5月5日の株価で割った数値

投資信託と米国ETFの比較

それでは、投資信託とETFの比較をしてみたいと思います。

上述のeMAXIS Slimの信託報酬は0.0968%でした。もっとも、投資信託にはいわゆる隠れコストなるものが存在します。その点は、それぞれの投資信託の運用報告書に記載されています。そして、実際にはeMAXIS Slimは0.23%が総経費率となっています(SBIバンガードも気になるところですが、販売されてから期間が短くわかりません。その意味でも投資信託代表はeMAXIS Slimでよいと思います)。

この時点ではVOOが経費率0.03%だし、eMAXIS Slim に優っているます。

為替手数料:米国ETF購入の壁

為替手数料:もっとも、VOOを購入するということは、日本円から米国ドルにするために為替手数料がかかります。いずれの証券会社も1ドルに対して0.25銭の為替手数料がかかります。但し、SBI証券に関してはSBI銀行で両替してSBI証券の口座にドルを移すことができます。SBI銀行の為替手数料は1ドルに対して4銭なので、格安です。さらに定期購入にすると2銭なのでさらにお得です。下記のシミュレーションではSBI銀行経由の場合も加味したいと思います。

購入手数料:米国ETF購入の壁

購入手数料:加えて、eMAXIS Slimの購入には購入手数料がかかりませんが、日本の証券会社を介して米国ETFを購入する場合、手数料がかかります。現在の主要なネット証券(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)は購入価格に対して0.45%の手数料を課しています。但し、現在、これらのネット証券会社を介してVOOを購入するときには、この0.45%の手数料は無料となっています。注意を要するのは売却するときにはいずれの証券会社でも0.45%の手数料を取ることです。

複利効果:投資信託の方が有利?

複利効果:eMAXIS Slimでは配当が出ないという点です。これは、配当金が、さらに投資に回されているということです。一方で、VOOは配当が出ることになっているので、複利の効果を考えるのであれば、eMAXIS Slimの方がよさそうに見える点です。

税金:米国ETFの壁

税金:米国株に投資する際には2重課税の問題が生じます。つまり、米国において利益に対して10%が課税され、さらに日本で所得税と地方税で20.315%課税されることになります。これはVOOでもeMAXIS Slimでも生じることですが、下記のシミュレーションをする際には考慮しています。

それでは、上述の点を考慮し、いずれが投資対象としてよいのかシミュレーションをしてみたいと思います。このシミュレーションは、日本円を保有する人が投資対象を購入し、数年後に売却し、日本円を手にしたときにいくら利益を得ているかを考えるものです。なお、シミュレーションの条件として、VOOもeMAXISも100円分購入したこと、S&P500の株価は一定であること、VOOもeMAXIS Slimも一年に1回配当金を元本に組み込むこと(実際の売買では、VOOは自分で配当金でVOOを購入する必要がありますが、eMAXISなら自動でやってくれます)、配当利回りは2%であること、VOO購入時の為替手数料は1ドル0.25銭必要なこと(SBI証券はSBI銀行経由なので1ドル4銭の手数料で計算)、1ドルは100円で固定すること、VOO売却時には0.45%の手数料がかかること、ちゃんと二重課税されること、を加味します。

*投資信託において、この二重課税が負担になっているとの指摘があり、2020年から二重課税されないような仕組みが導入される予定です。今後、実績が現れてきましたら、それを加味したシミュレーションを行いたいと思います。

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